「勉強を毎日やろう!習慣づけをしよう!」と思っているけれど、なかなか学習習慣をつけられないという悩みを持っている方は多いでしょう。
どうしてこんなに自分は飽きっぽいのだろう?とか、根気がないと自分を責めてしまっている人も多いと思います。
また、「『もう勉強しなさい!』とは言いたくない!」と思っているお母さんも多いのではないでしょうか。
そんな、みなさんのお悩みを解決するために、ここでは学習習慣をつけるための3つのポイントをお伝えします。
POINT1
3日坊主を克服する
勉強をがんばろう!!と意思を固め、やりはじめたけれど3日坊主。。。よく聞く話です。私も中高時代を思い返すと3日坊主、いや下手をすると1日や2日坊主を繰り返していたように思います。
こういう生徒の特徴は、参考書やテキストはたくさんあるが、大抵前半に折り目がついていて、真ん中以降はあまり開いた形跡がありません。
英語の「5文型」だけ妙に詳しかったり、歴史で「縄文時代」や「チグリス・ユーフラテス川」だけ、すぐに思い出せる人も多いのではないでしょうか。
『習慣づくり』をしていく上で、はじめにやってくる1番の障害は「やめたくなる!」の一言につきます。はじめの1日・2日は順当に進んでいっても、はじめにあった「やる気」がなくなってしまったり、誘惑に勝てなかったり、だんだん億劫になってきたりと、挫折してしまうのがこのはじめの時期に起こることです。
ここを乗り切るための方法は、「とにかく続ける!」しかありません。
そんなこと???と思った人もいるかもしれませんが、ただ、これには精神論だけではなくて、「コツ」があるので安心してください。
はじめの1週間を乗り切るためのコツ
「簡単で単純な行動を1つに絞り、シンプルに記録すること」
「簡単で単純な行動」とは、「時間を小さくする」(ex.5分だけ)ことや「ステップを小さくする」(ex.3問だけ解く)ことで、行動しやすくすることです。
この行動を行ったことをシンプル(チェックのみ)に記録していくようにします。
あれも、これもと欲張ると、絶対に長続きしません!
「簡単で単純な行動を1つに絞りシンプルに記録する」ことで最初の1週間を乗り越えましょう。
人によっては「物足りない」と感じるかもしれませんがはじめはそれくらいがちょうどいいのです。
POINT2
続ける仕組みづくり
はじめの1週間の「やめたくなる!」時期を過ぎると、今度は不安定な時期へと突入します。
気持ちの面だけでなく、その日は学校で出された課題が多くて時間がなくなってしまったり、部活がきつくて疲れてしまったり、友達からの電話があったり、メールやLINEがきたりなど、物理的にイレギュラーなことにより習慣が途切れてしまうということが起こります。
この時期には、行動も少しステップアップしていく必要があるので、行動レベルを上げながら続ける仕組みづくりが必要になります。
行動を続ける仕組みで必要なのは以下の3つです。
①完璧主義になりすぎない
②パターンをつくる(ルーティン化する)
③例外ルールをつくる
①完璧主義になりすぎない
勉強の行動計画を立て実行していくときに気をつけてほしいことは、「完璧主義」になりすぎないことです。
計画を実行できないとき、自分を責めたり、極端にやる気をなくしてしまうことはありません。
1つ2つ完了しなかったり、1日うまく行動できないといったことは必ず起こります。
あまり神経質になりすぎず、できなかったことをどこでリカバリーすればいいのかを考えて行動しましょう。
そのためには、計画の段階である程度の「余白」をつくっておくことが大切です。
計画はなるべく「1週間単位」で立て、週末には「リカバリーのための時間」をつくりましょう。
その週うまく計画通りに進んでいれば「ご褒美の時間」にしてもいいですし、「貯金の時間」にして、先に進んだり、更なる繰り返しや復習の機会に充てたりといったことにも使えます。
完璧に物事が進まなくてもうまく帳尻を合わせればいいのです。
修正しながら目標に近づいていくことが大切です。
②パターンをつくる
パターンをつくることのメリットは、リズムがつくことと忘れにくくなることの2つです。
同じ時間に同じ場所で同じことを行うことで身体に一定のリズムがつき、忘れにくくなります。「朝起きたら」や「夜寝る前に」歯磨きをするといった風にパターンができると習慣になります。
このようにパターンを決めることで、行動は習慣へと変わっていくのです。
メジャーリーガーのイチロー選手は、このパターン(ルーティンともいう)を非常に上手に活用しています。イチロー選手は、日々の練習メニューや生活習慣をパターン化することによって、安定した高い成績をおさめることに成功しています。
打席に入った際にもいつも同じ動作のルーティンを行うことは有名です。
パターンをつくるためには以下の3つを決めましょう。
・時間を決める
行動をするのはいつかを決めましょう。
・方法と量を決める
何をどれだけやるのかを決めましょう。
・場所を決める
どこでやるのかを決めましょう。
例えば、「月から金曜の朝、通学電車の中では、20語の英単語を赤シートで隠して暗記する」など行動計画を立てパターン化しましょう。
朝、電車に乗ったら自然と単語帳を取り出している自分に気づく、そんな風になればあなたの学習習慣は本物です。
③例外ルールを設ける
「習慣」が身についてきても、どうしてもイレギュラーな事態が起こり、予定していた行動がとれないこともあるかもしれません。急な家庭の用事ができたり、体調を崩してしまったり、部活の合宿などがあなたの習慣を妨げることもあるでしょう。
こういうイレギュラーなことが起こって、行動することができない日が続くと、自己嫌悪に陥ったり、やる気がなくなってしまったりと挫折してしまう方向へ進んでしまいます。
ここで大切なのが「例外ルール」です。
続けるための逃げ道をつくってあげるのです。
明確な例外ルールをつくることで、精神的安定と逸れてしまった方向を元の道へと戻りやすくすることができます。
例外ルールの決め方
①これまで行動できなかった例外ケース(体調不良や急な予定など)を挙げる。
②例外ケースが挙がったら、次に例外ケースが起こった場合、どのように対処するのかを決める。
対象方法の例)
・量や時間を減らす
・別の日や時間に振り替える
・「なし」にする
例外ケースは、あとから追加・変更していってもいいものです。
はじめに十分な例外が挙げられなかったとしても、行動しながら追加・変更していってください。
重要なのは、例外を作らないようにするのではなく、例外が起きてしまったときに、また元の計画に戻りやすくすることです。
POINT3
飽きない工夫
「習慣」が身につき、長く続いてくる中で最後の「大敵」がいます。
それは「マンネリ」「あきてしまう」ことです。
せっかく順調に計画が進んでいても、人間は同じことを繰り返したり、単調に感じてしまうと飽きてしまって急にやる気を失ったり、やめたくなってしまいます。
「目標達成」をするためには、最後のこの壁を突破しなければなりません。
その突破のコツは「変化をつける」こと。
変化をつけることによって、新鮮な気持ちで新たにはじめることができます。
これは、やる気にもつながるポイントになります。
「変化をつける」方法には2つあります。
① 環境を変える。
行動する場所を変えてみるのも1つです。
「パターンをつくる」で、場所についてもパターンをつくりました。
しかし、変化をつけるためにあえて場所を変えてみるのも一つの方法です。
いつもは部屋で行っている勉強を自習室や図書館に変えてみるなどの工夫で変化をつけられます。
② 道具を変える。
使っている文房具(ノートや筆記用具)を変えてみるのも、飽きない工夫になります。
新鮮な気持ちで向かうことができるでしょう。
また、新しいテキストに変えてみたり、演習用に新たに追加してみるなども、やる気UPにつながります。
人によって、新鮮な気持ちになるツボは違います。色々と試しながら工夫しましょう。
以上が、学習習慣をつけるためのポイントです。
いかがだったでしょうか?
既に行っていることや新たに気づいたことなどあったかと思います。
気づいたことやご感想などあれば、ぜひコメント欄に書き込みをお願いします。
画像は、個別指導塾LEADESTで使用している、1週間の計画シートです。
生徒の学習習慣定着と目標達成のための行動促進のため、毎回の授業で1週間の行動計画と振り返りを行っています。
最後までお読みいただいた特典として、この用紙のフォーマットを差し上げます。
教室では毎回講師が一緒に振り返りをして、フィードバックをしています。
もし周りで協力してくれる人がいたら、一緒に振り返りをしてフィードバックをもらうとより行動を客観視できて、「続ける」ことにつながっていきます。
ご自由にダウンロードして、ご活用ください。
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