受験生にとって、大切な大切な夏休みが目前に迫っています。
1学期の期末試験が終わった学校、今まさに試験期間の学校、学校で3者面談がある!など状況はさまざまかと思いますが、受験生にとって最大のターニングポイントとも言える夏休みの学習計画は進んでいますか?
なんとなく「勉強頑張る!」と思っているあなた、やることがぼんやりしている人は、このままでは厳しい結果が待っています。
そこで今回は受験生にとって勝負となる「夏休みの過ごし方」をテーマに、上手に乗り切るための3つのルールを紹介します!!
☑ ルール① 早起きする・朝ごはんを食べる
受験生にとっての有意義な夏休みを過ごす、最初にしてとても重要なポイントは、「生活習慣」を整えること。
そんな「当たり前のこと」と思った方も多いと思いますが、これができない受験生は非常に多い。
ついつい夜更かしをして、起きて気づいてテレビをつけたら、今はなき「笑っていいとも!」をやってました!という生徒をこれまで星の数ほど見てきました。
夏が終わってから後悔しないためにも、まずやるべきことは「早起きと朝ごはん」を徹底すること。
夜中の方が静かで勉強しやすいんです!という生徒もいますが、朝だって静かで集中できます!
睡眠時に記憶が定着することは科学的にも実証されています。
さらに、22時~2時の時間帯に寝ると記憶の整理が円滑になり、4時~10時が記憶しやすい時間帯と脳科学で言われています。
夜中に徹夜状態で勉強するよりも、毎日の生活リズムを整えて頭も身体もスッキリした状態の方が勉強もはかどります。
人間の身体は、夜に睡眠をとり、朝に覚醒して活動するようにできています。
受験生が長期休暇中に生活リズムを整えるコツは他にもあります。
・翌日の準備をしてから寝ること
・整理整頓、掃除をすること
・あいさつ(特に「おはよう」)をすること
これと先述した「早起きと朝ごはん」をしっかり行うことで、よい生活リズムが生まれます。
もう気づいた方もいるかもしれませんが、上の内容は何を大切にしているかというと「1日を最高の状態ではじめる!!」ということです。
「1日を最高の状態ではじめる」ことがなぜ必要かというと、理由は2つあります。
① 精神的なムラをなくす。
受験生は精神的にも不安定になりやすい。
精神のムラに影響されて勉強が手につかなくなったり、今やっていることで身につくのか不安になって途中で方向転換してしまったり、自暴自棄になってしまったり…とマイナス効果を起こしやすくなります。
安定して高いモチベーションを維持し続けることは難しいものですが、できるだけこれを維持できれば、勝負の夏休みを制することができます。
睡眠をしっかりとり、朝起きて、朝ごはんをしっかり食べる。
部屋や勉強する場所がきれいな状態で整っている。
こんな生活を送っていれば、安定した気持ちで1日をはじめ、勉強に向うことができます。
また、朝起きて家族と顔を合わせて「あいさつ」をすることも大切です。
昼夜逆転してしまっている生徒でありがちなのですが、昼間、周りが活動しているときは寝ていて、寝静まってから起きて勉強するとなると、周りとの関わりがなくなってしまいます。
勉強をするのは自分自身だから、周りは関係ないと考えがちですが、そうではありません。
周りの人が仕事をしたり、家事をしたり、生活をしていることを感じたり、人と関わりを持つことが精神的にも安定をもたらします。
自分だけの世界に入って、勉強という狭い視野の中で生活を送ると高いモチベーションを維持することが難しくなるのです。
② エンドレスな勉強に区切りとリズムをつける
この時期の受験生にとって、受験勉強の内容は終わりがないと感じてしまうもの。
秋以降になると過去問演習や実践演習で、内容的にも時期的にも終着点が見えてきます。
しかし、夏休み中は基礎から標準レベルの内容を進めている人も多く、自分がやらなければいけないことが果てしない・・・と感じてしまいます。
そんなエンドレスな勉強に1日1日楔(くさび)を打つように、区切りをつけ、やるべきことをこなしていくと受験勉強は思いのほか、はかどっていきます。
そのために、1日の終わりに「翌日の準備をすること」は非常に重要です。
これには、「今日の勉強の終わり」と「明日の勉強のはじまりの準備」という2つの意味があります。この「翌日の準備」をすることによって、1日の終わりの区切りをつけるのです。
1日をよい状態ではじめて、しっかりと1日を終えるというリズムを作ることで、果てしないと感じてしまう受験勉強にリズムが生まれて、よい流れができていきます。
☑ ルール② ルーティンを決める
受験生が勉強を進めるとき、一番無駄な時間は「何をやろっかな~~?」と思い悩む時間です。
何からはじめようか考えている間に気持ちが萎えてしまって、はじめるまでに時間がかかってしまうという経験はありませんか?
ひどい場合は、なにから勉強をはじめようか考えている間に時間が過ぎてしまい、そのうちやる気がなくなって、結局他のことに気持ちが移り、勉強ができなかった。。。という人もいます。
そんなときに大切にしたいのがこの「ルーティン」です。
「ルーティン」とは、「毎回、決められた行動を行うこと」です。
メジャーリーグのイチロー選手は、打席に入る前に決められた行動を十数種類繰り返します。
広島東洋カープの前田健太投手(マエケン)は、試合前日から試合開始で1球目を投じるまでに実に22個のルーティンをこなしています。
なぜ、このように一流と呼ばれる選手がルーティンをこなすかというと、「集中力」や「自信」を高めることにつながっています。
また、受験勉強では、前述した「何をやろっかな~~?」という迷いを消す効果にもなると考えています。
「朝起きて、朝ごはんを食べて、机の前に向かったら、まずはこれをやる!」
と決めてしまうのです。
なんの迷いもなく、当たり前のようにス~~っと勉強に入っていく。
そうすることで、無駄な時間がなくなり、脳も勉強へと切り替わり、「集中力」も高まります。
そして、最終的には毎日行ってきたことが「自信」へとつながるのです。
内容は、なんでもいいと思います。
ただし、時間がかかりすぎないものがよいでしょう。
・英単語の暗記のチェックテストをはじめに20問やる。
・数学の基礎計算のトレーニングを20分やる。
・古典文法の助動詞の活用を復唱する。
・数学のテキストから大問を1問解く
・英文法問題を1ページ15分でやる。
・無機化学、有機化学の暗記項目をチェックする。
・日本史の1問1答を3ページ進める。
などなど、
自分が何も迷わずにまず行うことを決めましょう。
イチロー選手が毎日、順番や内容・回数を決めてストレッチや筋トレを行うように、勉強のルーティンが決まっていれば、より集中してリズムよく勉強を進めることができるでしょう。
この日々の積み重ねが、夏休みが終わったとき、あなたにとって「揺るぎない自信」となっていきます。
☑ ルール③ 「やる気」の素をつくる
ルール①②をこなしても、時には勉強が続かないことも、精神的に不安になったり追い込まれたりすることもあるかもしれません。
いわゆる「スランプ」です。
頑張っている人には、必ず訪れるものです。
そんなとき、自分の気持ちを切り替えて「やる気」にするための、やる気の素を用意しておきましょう。
これは人それぞれ違ってきます。
・好きなミュージシャンの音楽を聞く。
・感動する映画をみて、涙を流す。
・友達や家族とデザートを食べながら話す。
・目標の大学の写真を眺める。
・やる気にさせる言葉を壁に貼って、声に出して読む
などなど、自分なりの気持ちを切り替えられるものを見つけましょう。
ポイントは「また頑張ろう!!」という想いになれるものがよいです。
暗い気持ちや後ろ向きな気持ちになるものはやめましょう。
また、繰り返しやりたくなるような中毒性の高いもの(ゲームやネットサーフィンなど)は、前向きに気持ちを切替できなくなってしまう可能性があるので注意が必要です。
自分のためではなく、「人のためなら頑張れる!」という生徒もいます。
勝手にでもいいので、誰かのために頑張る!と決めて勉強に立ち向かうこともやる気を維持するコツです。
自分に合った「やる気の素」を見つけましょう!!
以上が、夏休みを上手に過ごすための3つのルールです。
長いようで短い夏休み。
この夏をどう乗り切るかによって、受験の合否が変わると言っても過言ではありません。
秋には、「自信」をもって、志望校に向えるように1日1日を大切に過ごしてください!!
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