2017年の春から使われる高校教科書の検定結果が、すでに公表されています。
今回の検定結果では、英語以外の科目で英文が数多く盛り込まれるなど、最近の教育改革の動きを反映した内容が目立っています。
東京書籍の『数学1』などは、海外の大学が入学資格として採用する「国際バカロレア」の最終試験を演習問題として初めて掲載しています。
二次関数や三角比を扱った問題文は全て英語で書かれ、正確な読解力が求められる難題となっています。
科目の中で、特に英文の記述量が多かったのが、なんと「理科」です。
数研出版の『物理基礎』は、日本人研究者が青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞を受賞した理由を1ページ割いて英文で掲載するなどしています。
また、2020年東京五輪・パラリンピックに関する記述も初登場します。
地理歴史、公民、外国語など7教科の39点に掲載され、うち15点がパラリンピックや障害者の社会参加に触れているとのこと。
こういった世相や社会問題に関する新たな記述も続々登場します。
これは、大学での学びや学習指導要領の改訂も見据えてのことですね。
大学入試改革は、現在の中2生以下からです。
しかし、将来の入試改革に向けて学習の中身はすでに変化をはじめています。
これまでのような「暗記中心」の知識偏重型の勉強だけでは通用しません。
幅広い知識・教養を身につけた上で、自分の意見や考えをアウトプットできる。
それも日本語だけでなく、英語で発信できる。
そのような力が求められています。
個別指導塾LEADEST 前川 博之
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