快挙!!リオ五輪・400Mリレーから学ぶもの
歴史的快挙をやってくれた。
リオ五輪の陸上400Mリレーの「銀」だ。
どんなに努力しても、ボルトがいるジャマイカやゲイがいるアメリカチームなどに勝てるはずがないと思っていた。
日本選手4人が揃っても、ファイナリストがいない。
せいぜい頑張っても、北京五輪の「銅」まではいかないだろうと思っていた。
しかし、何と言うことだろう!!
ケンブリッジ飛鳥選手のヨコで、必死の形相で走っているボルト選手がいるではないか。
そして、アメリカチームに堂々と勝って「銀」である。
文句のつけようがない。
(1) 個々が弱くても、チームの「武器」を磨けば勝機がある
今回は、バトンパスが武器だった。
この武器を徹底して磨きあげたコーチたちの「テクニカル指導の勝利だ」といってもいい。
過去に「バトンパスに失敗して惨敗」した大会があった。
しかし「失敗を恐れないで、それを糧」にして、一段上の技術をマスターする努力を繰り返した成果がでたのだ。
今回も、第1走者の山県選手から、第2走者の飯塚選手へのバトンパスが少し伸びた瞬間「不安」を感じた。
しかし、レース後の飯塚選手のコメントを聞くと、少しも動じていなかった。
想定内のこととして、当たり前に対応して、先に進んでいた。
この絶対的な信頼関係を構築するまで、練習を積み上げてきていたのだから素晴らしい。
このすべてが「受験のヒント」になることは言うまでもない。
①個々の教科の力が弱くても、トータルで数字を積み上げれば、合格点に到達することができる。弱点をカバーする努力をすれば道は、必ず拓ける。
②模擬試験などで、得点できなかった箇所を見直し、不安なところ、マスターしていないところを徹底して学習すればいい。
③練習はウソをつかない。失敗を恐れないで、自信がつくまで、指導者を信じて、勝ち切れるパターンを作れることだ。
(2)勝利の理由は、「走る順番」を工夫した点である。
もし、第1走者を飯塚選手、第2走者を桐生選手、第3走者をケンブリッジ選手、第4走者を山県選手にしたらどうだったろうか。
スプリンターの常識として直線が速いことを考慮した場合、持ちタイムやレース経験を考えれば、こうした順番を組むことも考えられる。
年長で経験豊富な飯塚選手を最初で堅実に走らせる。
ケンブリッジ選手はリレーの代表経験が少ないから賭けに出ることは危険だから・・・。
このような議論を、スタッフ・コーチは何度も検討したあげくに、今回の走順を決めたのだろう。
スタートダッシュが武器である山県選手を第1走者にし、コーナーリングが上手な桐生選手を第3走者にし、勢いに任せて走ることができるケンブリッジ選手をアンカーに持ってくる。
まさにこれが、今回の「勝つための戦略」であり、選手はコーチたちの「イメージ通り」に走り切ったことが「成果」につながったということだろう。
受験に置き換えてみよう。
自分の得意科目をいかに並べて、自分の志望に向かっていくかという態勢づくりが基本になる。誰にも、得意の教科と不得意の教科がある。
オフェンス科目とディフェンス科目の長所と欠点を見抜いて作戦を立てることだ。
そればかりではない。
例えば、数学でいえば、微積分は得意であるが、確率や統計は不得意であるということがある。空間図形はまるでダメだ、ということもある。
だから漠然と数学が得意だ・不得意だということは、受験では通じないのだ。
だから、大学や学部の過去の出題傾向を分析し、自分にあったパターンを組んでトレーニング(受験勉強のカリキュラム)を組む必要がある。
これは自分自身では組みきれないので、プロである先生の協力を得る必要があるのだ。
これが「合格するための戦略」であるということである。
LEADESTにはこうしたことを「考えるノウハウ」がある。
不足点は、私がカバーしてやるつもりでいる。
(3)ヒトのグローバル化の時代が来ている
ケンブリッジ飛鳥選手は国籍は日本であるが、お父さんはジャマイカ人だという。
今回のリオ五輪では、混血の選手の活躍が目立った。
いよいよ日本もヒトのグローバル時代の到来が来たのだと痛感した。
次の東京オリンピックでは、この流れが一層大きくなるだろうと思う。
ボルト選手もジャマイカ人である。
ケンブリッジ選手は、ボルト選手といっしょに練習したことがあるというから、オリンピックの大舞台でヨコで走っても、物おじしなかったのかもしれない。
これも勝因のひとつかもしれない。
受験でも、どんなステージでも物おじしないで戦う力が要求されている。
先日、私の息子夫妻がジャマイカの友人の結婚式に呼ばれて1週間ほど滞在してきた。
帰国した息子が、「ジャマイカは、ものすごく豪華なホテルと、極端に貧しい暮らしが混在していた」と話していた。
この機会に、こうしたことも知っていたい。
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