「すでに起こった未来」への対応力を強めよう
『未来』とは、これから起こることをいう。
それを予測したり、イメージしたりすることによって、「現在の自分」たちの生活について考えることが重要だという。
『将来』という言葉も、同じように使われる。
しかし、アメリカの社会学者ドラッカーは「すでに起こった未来」ということを言う。
さて、これはどういうことだろう・・・。
ドラッカーが提唱する「すでに起こった未来」とは?
ドラッカーの言い方を借りれば「地球の環境汚染」も「少子高齢化」も、将来起こりうる課題ではなく、「すでに起こっている未来」であるという。
確かに、最近の異常気象・津波・台風・地震・噴火・・・の一つ一つをバラバラに見れば、個別事象の異常に見えるけれど、これをトータルで見ると、人類は犯してはならないレベルの環境汚染をした結果、「未来」におきそうな事件が、「すでに」起こってしまっているのではないかということだ。
ネパールの地震も、大陸移動説から見ると、地中のマグマの移動を早め、昔、インド亜大陸がユーラシア大陸とぶつかってヒマラヤ山脈ができたように、巨大な地震が起きてもおかしくない地域なのだ。
親しい地質学者たちは「次はヒマラヤだ。注意しなくちゃ・・・」と予言していたが、こうした悲劇を見ると、「すでに起こった未来」は、私たちの生活の根本を脅かすところまで来ている。
政治・経済が解決すべき「すでに起こった未来」
政治・経済の流れを見ると、「新自由主義」が謳歌していた時代から、「保守主義」で内向き。
自国の利益を優先する政策をとる国が急激に増えている。
EU離脱を宣言したイギリス・大統領選挙のアメリカ・覇権主義の中国も・・・自国優先である。
「すでに起こった未来」は、今後の課題であると思われていたものが「現実の課題」になっているということである。
環境汚染の問題にしても、政治・経済が現実的に解決すべき課題である。
先日「インフェルノ」という映画を観たが、これは謎解き仕立ての深刻な「人口問題」が裏テーマである。悩ましい現実が、すでに起こった未来を暗示している。
これからは「人口・食糧・エネルギー」の3つを念頭において勉強しよう。
LEADESTで取り組む「すでに起こった未来」への対処
LEADESTは、教育の分野で「すでに起こった未来」に対処する姿勢でいる点を大切にしたい。
LEADESTを始め、教育に関わる仕事の「これまで」と「これから」は、はっきり異なるからである。
LEADESTは、この激変を意識している生徒の指導をしなければいけない。
具体的に言えば、2020年・2024年以降の教育環境は、「全く異なる」のである。
現在、教育改革・大学入試改革の形を取っているが、現実は、すでに起こった未来そのものが進行している。だから、積極的に情報を集め、分析し、対応策を講じなければなければ、時代の潮流に乗り遅れる。
幸いなことに、LEADESTに人間性豊かな講師たちが集まっていることが、訪問してわかったし、新しく学力豊かな人材が講師になったという話なので、楽しみである。
「これからの教育」は学校だけでは賄えない。
学校外教育を充実させ、補完し合う「新しいシステム」を構築しなくてはならない。
文科省が「民間活力を利用する」という意味もここにある。
これから「タブレット教科書」が、急激に普及するだろう。
現在の中学生が大学受験する2024年には、CBTを使いこなすことが要求されるはずである。
「基礎テスト」と呼ばれたテストは、すでに「調査」を形でモニターテストを実施することになっている。すでに未来は始まっていることを意識しなくてはいけない。
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