プレテストの科目別分析を掲載します。
①英語・筆記(リーディング)
まず「すべての設問が英語で出来ている」ということです。
次に出題テーマが「実際に英語を使う場面を想定」されていることです。
今回は<レシピ・ブログ・記事>など、日常生活に身近なものが多く出題されていました。
これからも、「普段の生活に密着した出題」がされると思います。
現在の入試センター試験のような[発音・アクセント・語彙語法など]は出題されていません。
ここは英語の「不得手な人の得点源」でしたから、共通テストで「長文読解力」に統一されると苦しいですね。
会話文もなく、相当、総語数も多いです。
試験時間は80分。100点で大問6ですから、大量の英文を、相当のスピードで読む訓練をしないと、時間内でやり切れないでしょう。
また、角度を変えて・・・・。
私は英語の「隠れテーマ」は東京オリンピックだと思います。
五輪を控え海外交流の機会が増えますから、「OOはこういう風にやるのがスタンダードですよ!」という手本色が強いと思います。
第1問Aで、「帰国する生徒への送別会」の企画がありますが、「教師は具体的な指示はこのようにやれ!」という文科省のメッセージとして受け止めることができます。
問題Bでは「国際交流といっても、名所を観光するじゃダメですよ。ダンス・食事・服装といった文化交流を勧めます」というメッセージもしっかり受け止めたいですね。
これらは、出題者の意図であり「隠れテーマ」だと解釈できます。
②国語
これまで「実用的な文章」、「論理的な文章」が出題されていますが、「小説文」は出題されていません。
基本方針が変更されると考えてよいのでしょう。
「教科書で学習する内容」と異なるのですね。これは大問題です。
「記述式」の問題は、採点がしやすいように工夫されているので、対策は立てやすいです。
基本は事前学習で「類似した問題に慣れる」ことです。
慣れたら難しくはありません。
全ての学校で「添削指導」ができるわけではないのですから、学校格差・校内格差が生まれるでしょう。
学校や先生の実力が問われます。
③数学ⅠA
単に公式を覚えて「使いこなす学習」では対応できないですね。
公式を学習する時は、「証明まできちんと理解するような学習」が要求されています。
学習上の留意点ですね。また「すべて選べ」という設問形式が見られたから、「答えは1つではない」のです...多様な「数学的な発想」が要求されますね。これも、慣れるしかありません。
「これから発行される問題集」をたくさんやり、不明な点は学校や塾の先生の指導を受けることです。
「記述式」は3問。この形式は共通テストでも変わらないでしょう。
記述式は、どうしても事前学習が必要です。
教科書レベルの問題であるといっても、日頃の授業形態とは異なるので、受験用に学校で「特別な指導」をやらなくてはならないでしょう。「限られた授業時間」ではやり切れないでしょうから大変です。
こちらも、学校間で格差が生まれるでしょう。
演習量の格差でもあります。
④数学ⅡB
複雑な計算処理よりも、グラフや図から数学的な意味を考えたり、解決過程を振り返って発展的に考えたりするなど、「考える力」が要求されています。
だから、単純に「覚える」「計算する」という学習ではなく、「思考する」学習が大切です。
慣れるまでが大変です。
⑤日本史B
現在の日本が抱えている課題が「隠れテーマ」ですね。
これは、世界史B・地理B・公民科目に共通していることですから、「テーマを意識した学習」をする必要があります。全ての「次代の若者たち」に考えてもらいたいことですから、この隠れテーマは、永遠に継続するでしょう。
日本史Bは、その典型です。
プレテストのテーマは「開発・災害」。駅伝を通して「道路と国家体制・制度」が問1・2で出題されています。
問3・4では「外国との折衝」、「教育改革の必要性」、「公文書の漏えい」が隠れテーマですね。
問5はグローバリゼーションの「国際経済」、問6では「時代の転換」がベースになっています。
まさに日本が直面している課題を、古文書資料を使ったり、年表・グラフ・碑文・絵図を使ったりして問いかけているのです。
だから「正解が1つではない出題」もあるのです。
これは、地学の「地球」・「宇宙」なども、「切り口は同じ」ですね。
LEADESTに、「プレテストの問題」などがありますから、関心がある人は前川代表に言って、直接、見てください。
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